Steinway Owner Interview
良い楽器を奏で 生徒だけでなく指導者も変化
―角野美智子先生―
ピアノ指導者としてこれまでに多くの生徒を送り出しているほか、指導者や保護者のための講座も開催されている角野先生。なによりも音色の幅や豊かさを追求することを中心に指導を続ける先生にとって、スタインウェイピアノとの出会いがどのようなものだったか、港区のお教室にてお話を伺いました。

―本日はどうぞよろしくお願いいたします。
まずは、先生がピアノ指導者というキャリアを選ばれたきっかけや経緯についてお伺いできますでしょうか。
日本の音楽大学を卒業後、自分の演奏を深め、研鑽を積みたい一心で米国の音楽大学院に留学しました。帰国してから生徒を教え始め、10年目くらい、特にコンクールを取り入れるようになったあたりから、自分の演奏を楽しむことや、自分の演奏の喜びといったこと以上に、生徒の成長を実感することにとてもやりがいを感じたことから今に至ります。
―本当に最初は必ずしも指導者としてのキャリアを定めていたわけではないけれども、コンクールなどを織り交ぜながら指導されているうちに、これが一番天職だというふうに思えたと。
そうですね。生徒が「できた」となる瞬間や、その子の成長に繋がる「小さな段階を積み重ねていく」過程に寄り添うことができることに、指導者としてやりがいを感じます。生徒、親御さん、指導者の三位一体でやっていくなかで、親御さんにも感謝していただけますし、生徒本人も音楽大学に進みたいとか、進まなくても自分のアイデンティティになるとか、ピアノがすごく大事な存在になっていくことに関われるのも大きな魅力です。
小さい頃から長く通ってくださる生徒さんも多いので、その子の成長の段階に長いスパンで関わり見守れるという点も、この仕事をしていて感じる魅力かなと思います。
―ピアノの先生ほど長い間お世話になる先生はいないと思いますので。
そうですね。
落ち着いた空間にゆったりとA-188が置かれている港区のお教室。指導者が少し離れたところから生徒さんの演奏を聴いたり、小さい生徒さんはピアノに合わせて踊ってみたりすることもあるそうです。
―これまでの先生とスタインウェイピアノの関わり合い方というのはどのようなものでしたでしょうか。
はじめは、息子(角野隼斗さん)が2018年にピティナピアノコンペティション特級のグランプリを受賞して、その際にスタインウェイ・ジャパン様から1年間スタインウェイのグランドピアノを貸与されるという、そんな夢のような褒賞をいただきました。
ちょうどコロナ禍の時期でもあって、自宅でスタインウェイのピアノの音色を存分に堪能するという、本当に幸せな時間を過ごすことができて。このピアノは最終的には購入させていただくことになりましたが、その後、息子が独立をするということで、ピアノも一緒に引っ越していきました。息子が独立していなくなるという寂しさと同時に、スタインウェイの音がなくなってしまったことに、ものすごく空白感といいますか、ロスを感じました。生活の中でいかにスタインウェイピアノの音色に癒されていたか、存在の大きさを痛感しまして、今度は自分自身のためにスタインウェイピアノを迎えたいと決意しました。
―スタインウェイピアノを迎え入れて、いかがでしたか。
音色の表現が多彩で、たくさん表現を引き出せるという意味では、やはりスタインウェイピアノは圧倒的です。弾いていてすごく楽しい。音色がものすごく美しいので、弾いていて癒されます。
生徒たちにとってはコンクールの本番でしか弾けないピアノじゃないですか。それが普段のレッスンで弾けるという大きな安心感と喜び。やっぱり音色が違うとか表現ができるとか、とても感動してくれます。本当に良かったと思っています。
―今少しお話しされましたが、お教室にスタインウェイピアノを導入して良かったこと、生徒さんの変化や感想などはありましたでしょうか。
私は音色の追求、つまり音色そのものの美しさや、音色の種類を増やすといった点に特に気を配ってレッスンしています。生徒の音色の美しさには、特に磨きがかかったと思います。
それから、スタインウェイピアノはとにかく表現がしやすいと感じます。自分が思った音が出てくれる。表現できる幅が広いので、生徒も表現力がついたと思いますね。それがコンクールの結果にも表れているなと思っています
例えば、ピティナの本選は通過率が4%といわれていますが、2025年は出場した48人の生徒のうち24人が全国大会に進出しました。
―50%の通過率とは素晴らしいです。先生のご指導力の賜物ですね。
良い楽器を使うことの重要性も感じましたね。
グランミューズという部門には指導者も出場しました。その方も音色に関してすごく悩んでいらしたのですが、スタインウェイでレッスンしていくうちに変わっていきました。美しい音色を聴く耳を育てるところから入って、奏法、指の使い方、出す音色が大きく変化して、すごくいい音が出せるようになったんです。その結果、本選で1位をいただいて。
それから、その指導者が教えている生徒さんの音色もどんどん変わってきて。すごく喜ばれています。
―本当におめでとうございます。スタインウェイが先生のご指導のお役に少しでも立てたなら、本当に名誉に思います。
ありがとうございます。スタインウェイピアノを弾いていると、自分自身も楽しくなってきます。レッスンで生徒の音楽を聴いて「なんて素敵なのだろう」と思える瞬間がたくさんあるというのは、指導者である自分のモチベーションにもつながりますね。
―これからも先生のご指導と生徒さんの成長のサポートをさせていただければと思います。本日はお話をお伺いさせていただきありがとうございました。
[ お問い合わせ窓口 ]
Sumino Piano Academy
https://www.michikopiano.info/
https://ameblo.jp/fat45/
Steinway Owner Interview そのほかのインタビューはこちら
La Salle F様 〜 Steinway Owner Interview 〜(2025年取材)
草間紀和様 〜 Steinway Owner Interview 〜(2023年取材)
経営者K様 〜 Steinway SPIRIO Owner Interview 〜(2022年取材)
玉川大学様 〜 Steinway SPIRIO Owner Interview 〜(2022年取材)